【1年目で15頭捕獲&副収入も】初心者でも始められる狩猟のリアル

東出さんのYouTubeをきっかけに、狩猟の世界に足を踏み入れた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私も今年から狩猟を始めましたが、その魅力にどっぷりハマってしまいました!

獲れたてのジビエの美味しさに感動し、仲間と囲む食卓は最高です。

この記事では、私が実際に体験した狩猟の世界を、リアルな費用感や失敗談も含めて正直にお伝えします。

なぜ今、狩猟が必要なのか?

ここ数年、鳥獣による農作物被害が全国的に深刻化しています。

野生動物と人間との距離が縮まる中で、「獲って終わり」ではなく、持続可能な自然との関わり方が求められるようになってきました。

 

私が狩猟に興味を持ったきっかけも、農家の知人が「毎年何十万円も被害が出てる」と嘆いていた姿を見たことでした。

さらに調べていくうちに、捕獲された動物の多くが食用にもされずに処分されているという現実を知り、ただの駆除ではない「命を活かす狩猟」の在り方を自分なりに考えるようになったのです。

 

いま、狩猟は「趣味」や「副業」だけでなく、地域や自然環境を守るための行動としても注目されています。

この項目では、そうした背景も含めて、狩猟がなぜ必要とされているのかを、実体験を交えてお伝えしていきます。

農家さんが直面している現実

鳥獣被害は年々深刻化しており、2023年の農作物被害額は164億円にも上ります。

私の住む山口県だけでも年間3億4800万円、東京ドーム約50個分に相当する237haの農地が被害を受けています。

近所の農家さんは昨年だけで50万円の損失を出し、「せっかく育てた野菜が一晩で全滅」と泣きそうになっていました。

獲った動物の9割が捨てられている現実

さらに衝撃的だったのは、せっかく捕獲した動物の90%がそのままゴミとして処分されていることです。

「命をいただく」という言葉があるにもかかわらず、これでは単なる殺処分です。

この現状を変えたいという思いも、私が狩猟を続ける原動力になっています。

狩猟免許って実際どうなの?

周りに狩猟免許を取得している人が周りにはなかなかいないので、難しいんじゃないの?と思われるかもしれません。

ですが猟友会が開催している講習会に参加するなど、しっかり準備していけば実はそんな事はありません。実際の流れを解説していきますね!

免許の種類(実体験ベース)

狩猟免許にはいくつか種類がありますが、私が実際に経験した感覚でいうと、初心者はわな猟が最もおすすめです。私の仲間も8割がわな猟から始めています。

免許の種類 僕の実感 おすすめ度 特徴
わな猟 待つのが得意な人向け。地味だけど確実 ★★★★★ 費用が安く、初心者向き。
空気銃 鳥撃ちメイン。意外と難しい ★★★☆☆ 狩猟の幅は広がるが、技術が必要。
散弾銃 本格派。でも手続きが面倒すぎ ★★☆☆☆ 取得・維持に手間と費用がかかります。

免許取得の流れ(リアル体験談)

免許取得は、思っていたよりもスムーズに進みました。

  • 1ヶ月前:申し込み
    • 県のホームページから申し込み
    • 健康診断(これが地味に面倒)
    • 参考書を購入(Amazonで2,000円程度)
  • 1週間前:講習会
    • 朝9時から夕方5時までびっしり
    • 座学:法律や安全管理について学ぶ
    • 実技:罠の設置方法を実際に体験
  • 試験当日
    • 筆記:〇✕問題30問、選択問題30問
    • 実技:罠の組み立て、距離の目測など
    • 適性検査:視力、聴力、運動能力

私は筆記で1問間違えましたが、余裕で合格。周りを見ても9割近くの人が合格していました。

  • 合格後の手続き
    • 猟友会への入会(ほぼ必須)
    • 狩猟者登録(都道府県ごと)
    • 保険加入

これら全て含めて、約3週間で完了しました。

初年度の費用、正直に公開します

私が、わな猟を始めた初年度にかかった費用を公開します。

節約のコツも併せてご紹介します。

私の実際の出費(わな猟)

項目 予定額 実際にかかった費用 感想
免許・講習 15,000円 17,500円 市町村で補助金がある場合有り。

要確認。

基本装備 50,000円 43,000円 猟友会支給品があったので予定より安く済みました。
罠(5基) 40,000円 32,000円 ヤフオクで状態の良い物を落札し予定より安く抑えられた。
登録・保険 10,000円 12,000円 ほぼ予定通りでした。
軽トラ(中古) 600,000円 580,000円 10年落ちのキャリイを購入。
合計 715,000円 684,500円 猟友会の先輩からの譲渡品もあり、予算内に収まりました。

節約のコツ(失敗から学んだこと)

やってよかった節約術は以下の通りです。

  • 罠は中古で十分:新品の半額程度で手に入ります。状態要確認。
  • 軽トラは地元の中古車屋で:ディーラーより30万円ほど安く購入できました。
  • 基本装備はワークマンで:作業着や安全ベストなど、コスパの良い製品がたくさんあります。

一方で、失敗した節約もありました。

  • 安すぎるナイフを買った:すぐに刃こぼれしてしまい、結局買い直すことに。
  • クーラーボックスをケチった:氷がすぐに溶けてしまい、大型のものを買い直しました。

結論として、命に関わる安全装備や作業効率を左右する道具はケチらない方が良いです。

それ以外は中古やコスパの良いもので十分対応できます。

軽トラ4WDは本当に必要?

狩猟を始める前は「普通車で山に入れば済む」と思っていましたが、実際に軽トラを購入してその認識は大きく変わりました。

具体的に何が変わったか

項目 軽トラ購入前(普通車) 軽トラ購入後(軽トラ4WD)
アクセス面 入れない林道が多い。雨の日は不安。荷物の積載に気を遣う。 普通車では入れない林道も楽々。

雨の日も安心。荷物を気にせず積める。

作業効率 道具を何往復かして運搬する。

獲物の解体のために場所を選ぶ。

罠5基分の道具をまとめて運搬。

獲物を解体する場所にそのまま乗り付けられる。クーラーボックスごと積載可能。

コスト面 燃費が悪く、税金や修理費も高め。 燃費が良く(リッター18km)

税金も安い(年間4,000円)。

修理費も普通車の半分以下。

おすすめ車種(実際に乗り比べた結果)

迷ったらスズキ キャリイがおすすめです。

車種 特徴 私の実感
スズキ キャリイ 中古50万円で購入。今年半年間ノートラブルで故障知らず。部品が安い。 私の愛車
ダイハツ ハイゼット 乗り心地がキャリイより良い。荷台が若干広く、燃費も優秀。 友人所有
ホンダ アクティ 4輪独立懸架で乗り心地最高。生産終了で部品入手が心配。中古価格が高め。 先輩所有

装備選び、失敗談と成功談

装備を選ぶ時に、とにかく安く抑えよう!とばかり考えてしまい買い直すハメになった事も。

ネット情報よりも、地域で実際に活躍している猟友会の先輩の言う事は間違いありませんでした。

私の失敗談と成功談を紹介します。

 

絶対に必要な装備

狩猟の安全と効率に関わる装備は、初期投資を惜しまない方が良いでしょう。

装備の種類 具体例 私が実際に購入した

価格(目安)

備考
安全装備 作業用手袋、長靴 1,000円(ワークマン)、8,000円 安全ベストと帽子は猟友会から支給。長靴は安物だとすぐ壊れる。
作業装備 解体ナイフ、砥石、ヘッドライト、クーラーボックス 15,000円、3,000円、5,000円、20,000円 ナイフは良いものを。クーラーボックスは大きめを推奨。
わな猟の罠 くくり罠、箱罠、監視カメラ 1基5,000円程度(くくり罠5基あればスタート可能)、自作3万円(箱罠)、3万円(中国製監視カメラ) くくり罠は中古で十分。箱罠は自作も視野に。

監視カメラは夜間撮影・スマホ通知機能があると便利。

ワークマンで揃えられる装備(コスパ最強)

商品名 価格 使用感
防水安全靴 4,900円 滑り止め効果あり。普通の長靴より断然安全。
防寒手袋(滑り止め付き) 980円 罠の設置作業に最適。グリップ力が違う。
防水作業着上下 6,900円 雨の日の山仕事でも快適。破れにくい。

※安全ベストと帽子は猟友会から支給されるので購入不要でした。

実際に失敗した装備

  • 安物のナイフ(3,000円):3回使ったら刃こぼれし、結局15,000円のナイフを再購入しました。
  • 小さすぎるクーラーボックス(30L):イノシシ1頭すら入らず(解体した肉)、結局60Lを追加購入する羽目に。

失敗から学んだ教訓は、最初からちゃんとしたものを買うべきだということです。

ジビエ活用、リアルな話

せっかく捕獲した動物の90%が廃棄される現状を変えたくて、私はジビエ活用にも力を入れています。

僕の場合の活用方法

  • 自家消費:月1〜2頭ペースで捕獲し、半分は自分で消費しています。
  • 販売:地元の直売所で1kg 3,000円で販売したところ、完売しリピーターもつきました。
  • 加工品:ソーセージや燻製作りにも挑戦。イベントでの試食販売も好評です。

食品衛生責任者の資格取得

販売を考えるなら、食品衛生責任者の資格は必須です。

1日講習で10,000円かかりますが、自分で処理する際の知識としても役立ちます。

実際の収支(ジビエ販売・1年目)

項目 月平均額
収入 25,000円
支出 15,000円
純利益 10,000円

年間12万円の純利益は、副業の第一歩としては上々です。

補助金、使わなきゃ損

狩猟は、国や自治体からの補助金が手厚く、初期投資の回収に大いに役立ちます。

実際にもらった補助金(1年目)

補助金の種類 金額(目安) 備考
捕獲報奨金 イノシシ1頭12,000円、シカ1頭8,000円 年間15頭捕獲で15万円になりました。
機材購入補助 罠購入で50,000円、軽トラ購入で100,000円 申請内容によって金額は異なります。
活動手当 駆除活動1回2,000円 月2回参加で年間48,000円になります。
年間補助金合計 248,000円 初期投資の約3分の1を回収できました。

申請のコツ

  • 猟友会に入る:これは絶対条件です。
  • 市役所の担当者と仲良くなる:情報収集や相談がしやすくなります。
  • 書類はキッチリ作成:不備がないように丁寧に進めましょう。
  • 実績をちゃんと記録:申請に必要な情報なので、日頃から記録しておくことが重要です。

面倒に感じるかもしれませんが、やる価値は間違いなくあります。

よくある質問(僕も最初は同じこと考えてた)

Q:全然獲れないって聞くけど本当? 

A:正直、最初の3ヶ月は全然獲れませんでした。

でも先輩に教えてもらい、場所選びを変えたら急に獲れるように。

今年で15頭獲ることができました。

Q:女性でもできる?

A:うちの猟友会にも女性メンバーが3人います。

特にわな猟は体力差が関係ないので、むしろ女性の方が丁寧で上手だったりしますよ。

Q:危険じゃないの?

A: わな猟なら銃を使わないので、基本的な注意を守れば安全です。

僕も今年は無事故。ただし、獲物の処理中にナイフで指を切ったことは1回あります(軽傷)。

Q:近所迷惑にならない?

A:最初は心配でしたが、農家さんからは感謝されるし、獲れた肉をおすそ分けしたら喜ばれます。

むしろ地域の人気者になりました。物々交換で野菜を頂いたりする事も有り、非常に助かっています。

Q:お金になるの?

A:私の場合、1年目でトントン。

補助金のおかげで初期投資の一部を回収できました。

来年からは黒字になりそうです。

狩猟1年目の正直な感想

大変だったこと

  • 体力的に:山登りは想像以上にキツいです。

夏場の山は虫、暑さ、湿度で地獄。

獲物の解体は最初はグロくて慣れるまで大変でした。

  • 精神的に:最初の3ヶ月は全然獲れなくて凹みました。

命を奪うことへの罪悪感は今も時々あります。

家族からの「また山?」という冷たい視線も…。

でも、やってよかったこと

  • 達成感:初めて獲れた時の感動は忘れられません。

自分で獲った肉を家族で食べる喜びや、地域の役に立っている実感は大きいです。

  • 人間関係:猟友会の先輩たちはみんな面倒見が良く、農家さんからも感謝されます。

同じ趣味の仲間ができたことも嬉しいです。

  • スキル:自然を見る目が変わり、サバイバル技術が身につきました。

肉の解体・調理も上達しました。

  • 経済面:副収入の目処が立ち、食費も削減できました(月1万円くらい)。

補助金で初期投資の一部を回収できたのも大きいです。

今年から始める人へのアドバイス

まずは基礎固め

  • 猟友会の先輩と仲良くなる:狩猟のノウハウだけでなく、地域の情報も得られます。
  • 安全第一で経験を積む:無理はせず、できることから始めましょう。
  • 獲れなくても気にしない:最初は誰もが通る道です。継続が大切。

安定したら次へ

  • 自分なりの狩場を見つける:実績が積み重なると見えてくるものです。
  • ジビエ活用を考え始める:販売や加工も視野に入れると楽しみが広がります。
  • 効率化を図る:経験を積む中で、自分に合ったやり方を見つけていきましょう。

絶対に忘れちゃいけないこと

狩猟は「命をいただく」活動です。

ゲーム感覚でやるものではありません。

しかし、適切に行えば地域の役に立つし、自分自身も成長できる素晴らしい活動だと思います。

最後に

ジビエの魅力に触れ、狩猟に興味を持たれたあなた。

あの時一歩踏み出して本当によかったと、きっと私と同じように感じることでしょう。

この記事を読んで少しでも興味を持った人は、まずは最寄りの猟友会に連絡してみてください。

きっと温かく迎えてくれますよ。

お互い、良い狩猟ライフを送りましょう!

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